カウンセラーになりたい人は増えています。
しかし、カウンセラーは誰にでもできる仕事ではなく、高度なスキルと専門性を必要とします。
カウンセラーになるためには、様々なトレーニングが必要ですが、中でも自分自身もカウンセリングを受けることをお勧めします。
指導者のカウンセリングを受けることを教育分析といいますが、この教育分析をしないでカウンセリングをすることは絶対避けて頂きたい。
そして、教育分析を受けることで、カウンセラーとしての土台も築けます。
今回はカウンセラーになりたい人はなぜカウンセリング(教育分析)を受けなければならないのかについて解説します。
もくじ
カウンセリングのトレーニングの中で最も重要だった
カウンセリングのスキルアップとして、実はこれが一番効果があるというものがあります。
そして、下手をすると様々なスキルトレーニングよりも、これが確かなカウンセリングが出来るうえで重要かもしれません。
カウンセリングのトレーニングには逐語検討をはじめ、ロールプレイ、応答演習など、いろいろあります。
しかし、そうしたスキルトレーニングよりも、ある意味で重要なものです。
それは「カウンセリングを受ける」ことです。
良いカウンセリングをしたい。
カウンセラーになりたい。
そういう人は、先ず一番最初にカウンセリングを受けてください。
私もカウンセラーになる前に受けた教育分析
カウンセリング学習者が指導者のカウンセリングを受けることを「教育分析」と言ったりもします。
信頼できる指導者のカウンセリングを受けることで、自分のパーソナリティーをチェックします。
カウンセリングをする人間のパーソナリティーに未熟さ、バランスの悪さなど、そうした問題があるようでは、カウンセリングはできません。
私の場合は二人のカウンセラーのカウンセリングを受けました。
一人は愛知県のカウンセラー、竹内成彦先生です。
都内在住の私は愛知県まで足を運ぶことが難しいので、当時(2001年頃)はメールでカウンセリングを受けました。
そしてその後、師事した吉田哲先生には、対面でカウンセリングをしてもらいました。
両先生から「問題なし」と言って頂けたので、その後はトレーニングに専念できました。
自分に問題がないかをしっかりチェックできる教育分析
カウンセリングをする側の人間に問題があっては、当然しっかりとしたカウンセリングはできません。
そればかりか、下手をするとクライエントを傷つけることにもなりかねません。
ここはものすごく注意深く、意識して取り組んでもらいたいと思います。
中には、カウンセリング(教育分析)を嫌がる人もいるようです。
でも、嫌がる時点で「自分には問題がある」と言っているのと同じだと思ってください。
問題があるからこそ教育分析は必須なのです。
問題をそのままにカウンセリングなんてやってはいけません。
カウンセラーになるために自分のパーソナリティーをチェックしてもらおう
カウンセリングをするには、カウンセリングをする側の健全なパーソナリティーが必須です。
これはあのカール・ロジャーズも指摘していることです。
だから私は、吉田との最初の出会いの場は、クライエントとしてカウンセリングを受ける相談室でした。
カウンセラーとしてやっていきたいので、話を聞いてほしい、自分のパーソナリティーをチェックしてほしいという思いで予約を入れました。
ただ、吉田とのカウンセリングは2回で終わりました。
特に私に問題はない。
防衛もないしバランスの悪さもない。
そういう結論でした。
こういうことは、自分だけでは絶対に判断しないことです。
信頼できる人間からハッキリと言ってもらう方が良いのです。
パーソナリティーに(カウンセリングを行う上で)特に問題がないのであれば、後はスキルアップトレーニングに明け暮れればよいという話になります。
クライエント経験をすることも大事
また、カウンセリング(教育分析)には、もう一つ大事なことがあります。
それは「クライエント経験ができる」ということです。
信頼できる指導者やカウンセラーのカウンセリングによって、傾聴される経験、共感される経験ができます。
聞いてもらえた、わかってもらえたというリアルな実感を経験できます。
そして、クライエントがぶつかる苦悩、上手く話せない、話そうかどうしようかという葛藤など・・・
こうした経験をすることは、カウンセラーとしてカウンセラーを行う際に大きな財産となります。
カウンセリング(教育分析)を受けてからトレーニングをすると伸びる
正直、土台となるパーソナリティーが整っていないと、いくらスキルトレーニングを豊富に行っても、カウンセリングが上達するとは限りません。
私はたくさんトレーニングをしているのに、カウンセリングが一向に上達しないカウンセラーを、師匠のところでも何人も見てきました。
カウンセラーとして10年間カウンセリングをして、同時にトレーニングもしているはずなのに、10年前と比べても上達した感じがない。
それは、その人のパーソナリティーに起因した問題でした。
本人はトレーニングは必死にするのですが、肝心のカウンセリング(教育分析)は受けずにきてしまったのです。
私は吉田のカウンセリングを受けて実感しました。
「ああ、これがカウンセリングなんだなあ・・・」
いくら教科書を読んでも得られない生きた実感を得たんです。
この記事を読んでカウンセリングを勉強しようと思っている方。
すでにカウンセリングを勉強中の方。
ぜひ、信頼できる指導者のカウンセリングを受けてみることをおすすめします。
なぜかというと、その後のトレーニングの「伸び」が、格段に違ってくるからです。
【動画】カウンセラーはカウンセリングを受けよう
心理カウンセラーで、自分はカウンセリングを受けたことがないという人がいますが、危険です。
信頼できる指導者にカウンセリング(教育分析)を必ず受けてください。なぜカウンセラーもカウンセリングを受ける必要があづのか?
心理カウンセラーが解説します。
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