傾聴だけでは限界というのは「ウソ」

傾聴だけではカウンセリングはできないといった傾聴限界説があります。

しかし、それは誤った認識で、傾聴をそのように軽視することは危険です。

また、傾聴をただあいづちやうなずきで話を聞き続けるというのも間違いです。

傾聴は大変な集中力と細心の注意を要する高度な専門技能といえます。

今回は傾聴の可能性と傾聴力とは何かについて、現役の心理カウンセラーの立場からわかりやすく書いてみました。

傾聴力は分析力、洞察力、状況判断力もセット

あなたはご存知でしたか?

傾聴力がつくと、それによって分析力、洞察力、状況判断力もアップすることを。

これ、ほとんどの人が知らないことなんです。

しかし、傾聴力というのは全ての基本になります。

傾聴力がつくと共感能力も事例検討力までもアップします。

この連動が理解できていない人が本当に多いようです。

全てをバラバラに捉えている。

だから上手く習得ができないのだと思います。

逆にいうと、傾聴力は全ての能力をアップするという連動が理解できれば、人間力、コミュニケーション力の向上まで期待できます。

ではなぜ傾聴力をつけることが様々な能力のアップに連動してるのか?

おわかりになりますでしょうか?

傾聴とは観察手段の一つだった、そして・・

その答えは、傾聴が数ある「観察手段の一つである」ということにあります。

傾聴は話を聞くことを通して相手や相手の状況を観察する手段です。

そういう意味で傾聴は刺激や情報の正確なインプット作業ともいえます。

つまり、傾聴能力が高くなることで、観察力もアップするということです。

そして観察力というのは分析や洞察に必須の要素です。

さらには共感や事例検討にとっても必須の要素です。

起きた状況を正確に把握(観察)できなければ、的確な分析、洞察、状況判断はできません。

状況や問題を分析するにも、起きた事態を正確に把握する必要があります。

洞察に至っても、起きた状況と自分の内面やものの本質に対する正確な観察なくしては成立しません。

事例検討も同様で、的確な検討にとって正確な状況把握(傾聴)は必須です。

飛ぶ抜けた師匠の力量から学んだ傾聴力とは

このことに私が気づいたのは、師匠であった吉田哲に出逢ってからです。

吉田は類い稀なる傾聴スキルの持ち主でした。

吉田が行う事例検討、問題分析、応答力のベースになっているのが、その傾聴力でした。

私自身、数多くの事例検討をこなす吉田を傍で観察し、その傾聴力が起点になっているということに気づきました。

そして傾聴力と観察力とはリンクしているということにも気づきました。

吉田は優れた観察能力を有していて、わずかな違いや違和感、皆が見落としがちな重要ポイントなどを決して見逃さない臨床家でした。

その他、事例検討の仕方、分析の仕方、洞察の仕方など、本当にいろいろなことを学びました。

実際に実践できる人間を観察することほど、勉強になることはありません。

また、私はどうやらそうやって人のスキルや情報を読み取って習得するのが、どちらかというと得意であるということも、後に気づきました。

ある意味、自分なりの観察眼を持っていたようですが、もちろんこの観察眼も訓練によって伸ばせます。

傾聴力も同様で、吉田は「センスではなく100%訓練によって伸ばせる」と断言していました。

傾聴力は100%訓練によって磨かれる?

私はコミュニケーション能力というのは、元々生まれ持った「差」というものが存在するとは思っています。

生まれながらにしてコミュニケーション能力が高い人もいるのです。

しかし、いずれにしても訓練によって「伸ばす」ことができます。

日本は特にそうですが、もって生まれた資質の差を嘆く傾向が強いです。

一人一人もって生まれた資質は違うのは当たり前です。

その違いの中から自分自身の持ち味を見つけ、それを活かす道が人生です。

人の力になることに喜びや尊さを感じる価値観があるなら、ぜひ傾聴トレーニングを受けて見ることをお勧めします。

観察能力も傾聴力も、トレーニングによって伸ばすことが可能です。

持って生まれたものの不公平さを嘆くより、今の自分にどんなことができるかを本気で考えて人生を生きて頂きたいと思います。

そのために分析力、自己洞察力、状況判断力など、様々な力のベースとなる観察能力、つまり傾聴力をマスターしてください。

【動画】上達する傾聴トレーニングの方法

最後に傾聴力を磨く方法、上達につながる傾聴トレーニングの仕方について短い動画で解説しています。

多くの人が試行錯誤し、間違った方法で行っている傾聴の勉強・トレーニングについて、具体的に解説しましたので、ぜひご視聴ください。

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心理カウンセラー・臨床カウンセラー養成塾 塾長 鈴木雅幸(コーチ・企業研修講師)のプロフィール

台湾でも出版された「感情は5秒で整えられる(プレジデント社)」の著者で、心理カウンセラーとして6000件以上(2020年4月現在)のカウンセリングを実施。
5年間にわたりスクールカウンセラーとして教育現場の問題解決にあたり、現在も個別に教育相談を受ける。
大手一部上場企業を始めとした社員研修の講師として10年以上登壇し、臨床カウンセラー養成塾を10年以上運営。
コーチとしても様々な目標達成に携わる。
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著書「感情は5秒で整えられる(プレジデント社)」