カウンセラーこそカウンセリングを受けるべき


カウンセラーになるためにも、カウンセリングの力をつけるためにも、優れたスーパーバイザーの存在と教育分析などのトレーニングは必須です。

しかし、そうした指導者に恵まれたり、教育分析を含めたトレーニング環境に恵まれている人は実に少ないようです。

傾聴やカウンセリングの学習において、その方法や成果で袋小路にはまっている学習者の多さがそれを物語っています。

尊敬できる指導者とはどういう人なのか?

教育分析がなぜ重要なのか?

カウンセラーになるためにも、カウンセリングを学ぶ上でも非常に重要なことなので、以下に解説します。

教育分析を受けることが極めて重要

傾聴やカウンセリングの学習の仕方は様々ですが、私はその一つとして「教育分析」をオススメします。

教育分析とは「カウンセリングを受けること」を言います。

指導者・スーパーバイザーのカウンセリングを受けることですね。

教育分析の目的は主に次の3つになります。

1)学習者自身の自己分析、パーソナリティーのチェック。

2)クライエント体験

3)総合的なスキルアップと自己啓発

この3つを主たる目的として、カウンセラーやカウンセラーを目指す人、資格取得を目指す人、または学習者が、それぞれカウンセリングを受ける。

しかも、できるだけ継続的に受けることでその効果が高くなる。

それが教育分析です。

この教育分析をしっかりと(継続的に)受けることで、傾聴やカウンセリングの能力・スキルは向上します。

何よりもカウンセリングの面接を安定した精神状態で継続できます。

教育分析によってカウンセラーの安定感、バランスの良さ、反射神経の精度が上がります。

心理の世界で学び、カウンセラーを目指す人の多くは、心の問題を抱えていたり、過去のトラウマを抱えている人が多い傾向にあります。

そのため、その部分の課題を十分にクリアしないままカウンセリングを始め、後々問題が起きるケースが多く見られます。

例えば、不要な逆転移を起こしたり、感情的になってしまったり、クライエントに攻撃的な態度を見せたりです。

また、カウンセリングをしているのに、している側がメンタルダウンを起こしたりです。

こうしたことは完全にトレーニング不足からくる問題です。

技量の不足もありますが、技量の土台になる精神や人間性の問題です。

カウンセリングを行うのであれば、行うのに支障のない自分になる必要があります。

ところが、自分のパーソナリティーに偏りや問題があるかどうかは、自分自身だけではわからないものです。

ですから信頼できる指導者に判断してもらうという意味でも、その偏りや問題を解消する意味でも、教育分析は必須です。

私も信頼できる指導者2名に教育分析を受け、カウンセリングに支障のある要素はないという判断をもらいました。

その上で、カウンセラーとしてトレーニングを積み、カウンセリングをしています。

ですから、傾聴やカウンセリングをよりしっかりとやるためにも、学習の一環として教育分析を継続的に受けることをお勧めします。

では、先に挙げた3つの目的について、それぞれに説明します。

教育分析の目的:1)学習者自身の自己分析、パーソナリティーのチェック

カウンセリングをする上で、自分自身に問題が起きる要素が無いかをチェックします。

例えば、過去の体験でのトラウマがないか?などですね。

あったとしたら、教育分析を通してしっかりと克服します。

また、カウンセラーとしての姿勢を確立するために、自分自身のバランスを整え、クライエントをありのまま認識できる精神状態を築きます。

教育分析の目的:2)クライエント経験

カウンセリングを受けるという体験を通して、共感された時の感覚、カウンセラーの応答を受けた時の感覚などを実感的に理解します。

また、カウンセラーの態度や姿勢がクライエントにはどう映り、どう伝わってくるのか?

そうしたことも実感として経験できます。

そして、カウンセリングを通しての成長、立ち直りの過程なども自らが経験することで肌で感じ、感覚として捉えることも出来ます。

教育分析の目的:3)総合的なスキルアップと自己啓発

カウンセラーとしてのスキルは、この教育分析でも向上します。

面接経験を通して心の中が整理されることで、自分の感受性の感度や精度が上がるからです。

結果として深い人間的成長が起こり、カウンセリングの精度も磨かれていくわけです。

教育分析がカウンセラーの実力の土台になる

教育分析を継続的にしっかりと受けてきたカウンセラーとそうでないカウンセラーとの差は、歴然としています。

そしてその差はカウンセリング面接だけでなく、日常生活のいざという場面でも如実に現われます。

人間に対する洞察の深さ、物事の本質を捉える眼力、そして人生そのものに対する理解の深さも違ってきます。

こうしたことは本をたくさん読んでも、セミナーにたくさん参加しても、それだけでは得られない「経験的実感」がものを言います。

多くは人生の難題や困難を乗り越えてどれほどの学びを得たか?

それによって人間的にどれほど成長してきたかが大きいのですが、教育分析によっても同様の経験と学びが得られるのです。

また、セミナーやトレーニングは理論や知識など、どうしても自分の外側にあるものが素材です。

しかし、教育分析のテーマは他ならぬ自分自身が素材。

自分の内側をテーマとして取り組むために、得るものも大きく、そして深くなります。

教育分析は、傾聴やカウンセリングの勉強をする上でおススメです。

そして、もしカウンセラーになりたいのなら、必ず受けるべきだと思います。

そして何より「信頼できる指導者」「優れたスーパーヴァイザー」に頼むことです。

優れたスーパーバイザー(指導者)をもつ

先日、フッとカウンセリングの師匠のことを思い出しました。

私の師匠である吉田哲は、カウンセリングを日本に根付かせた友田不二男の愛弟子でした。

吉田は若き頃、その友田以外にもう一人、尊敬する臨床家がいたそうです。

遠藤勉という方で、戦後の浮浪児のカウンセリングなどで、大きな功績を遺した人でした。

この二人のどちらに師事するかと迷ったほどだそうです。

つまりそのお二人、私からすると師匠の師匠にあたります。

その話を聞いた私は友田氏、そして遠藤氏の著書を古本検索で探しに探して購入。

いずれもボロボロになるまで読み返したものでした。

しかし、これは私個人の見解なのですが、そのお二人よりも、吉田哲のカウンセリングの方が、クオリティーは上だと思っています。

私も15年近くカウンセリングを続けてきて、改めて師匠と友田氏、遠藤氏の逐語を読み返しても、吉田のカウンセリングの完成度は高いのです。

以前、吉田が酒を飲みながら、こんな話をしてくれました。

「当時は伊東博氏、佐治守夫氏など、名だたる臨床家が他にもいた。
しかし、友田、遠藤両氏は、これらの臨床家の二段も三段も上をいっていた」

この話を聞いた時には「一流は一流を知る」という言葉を思い起こさせました。

しかし、現在、私の目からすると、吉田は更に抜きんでていたと感じるんです。

もう皆さん「故人」となってしまったのは、何とも寂しい限りです。

尊敬できる心理臨床家から学ぶ

このメルマガを書きながら、不意にこんなエピソードも思い出しました。

私が吉田の研究所に通っていたときのことです。

授業が終わると、吉田が奥の部屋から私に手招きをしました。

吉田のそばに行ってみると、手に逐語記録の束を持っていました。

「これは私が若い頃、まだ未熟なときの私の逐語だ。

これと最近の私の逐語とを比べて、何が違うか比べてみなさい」

・・・・難しい宿題を出されました(笑)

結局いくら見比べても、その違いが当時ははっきりとはわかりませんでした。

何となく違うのはわかるのですが、説明できなかったのです。

しかし今、見返すとその違いが見えるんです。

説明もちゃんと出来るので、自分なりに段階を踏んできたんだと思います。

吉田からは時々、こんな難題を出されては、それを数年がかりで解く・・ということがありました。

だから私は、出された宿題に限らず、自分でぶつかった壁や問題、自分の中から出てきた「問い」に対しては、何年かかってでも解くという意識を持つようになりました。

こんな風に吉田にいろいろなことを教えてもらいました。

以前は読んでもその良さや意味がわからなかった吉田の逐語、友田氏や遠藤氏の逐語も、今では解説できるようになりました。

また、吉田は生前、このような逐語読みを暇さえあればやっていたと、研究所の事務の人が話していました。

「三度の飯よりも逐語」だったようです。

吉田の臨床観、教育観、そして人生観に、私は大きな影響を受けました。

私と吉田は性格がまるで違うタイプでしたし、人間的にはそんなに尊敬できない人でした(笑)

でも、臨床家としては、今もこの上なく尊敬してやみません。

あれほどブレない姿勢と深い洞察力、的確な見立て、そして寸分の隙も無いカウンセリングは、日本でも吉田しかできない。

今もそう思っています。

そういう意味ではいまだに吉田の背中を追いかけているところはあります。

まあ「あまり真面目に追いかけてないな」と、吉田には言われそうですが(笑)

ただ、特に学習し始めの頃は、信頼できる、尊敬できる指導者を持つといいです。

その時に得た土台こそ、将来の「伸び」を約束してくれますから。

ぜひ、そんな確かな指導者を見つけて学んでみてください。

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