傾聴力を高める具体的な方法


傾聴力を高める具体的な方法をお伝えします。

傾聴力が自分についたかどうか、皆さんはどうやって判定できますか?

どうしたら傾聴力があるといえると思いますか?

傾聴力を磨く確かなトレーニング方法はどんな方法ですか?

わかりやすく解説しました。

傾聴力とその意味

「傾聴」という言葉は、今や独り歩きをしています。

「傾聴」という言葉を耳にしたり、考えたりしたとき、あなたはどんなことを想起しますか?

そもそも、傾聴というのは、いったい何をやっているといえるんでしょうか?

私は「人間関係を築いている瞬間」なんだと思うんです。

相手の話を聞くということを通して、相手との人間関係を築いているんですよね。

傾聴をそんな風に考えたこと、ありますか?

相手が何かを話すということは、こちらに伝えたいことがあるから話すわけです。

だから、相手の伝えたいことに耳を傾けるということになります。

そして、その伝えたいことを通して、私たちは相手の「人間性」にふれているんです。

目の前のこの人は、どんな人なんだろう?

どんなことに関心があって、どんなことが嫌なんだろう?

どんな価値観の持ち主で、どんな半生を歩んできたんだろう。

今、この瞬間にこの人は、いったいどんなことを考えているんだろう?

この瞬間に何を感じ、どんな感情が起き、そこからどんなことを伝えたくなっているんだろう?

こうしたことを相手の話、伝えたいことを通して、私たちは少しずつ感じ取っていきます。

そして、その蓄積によって、相手に対するこちら側の「人間理解」が生まれます。

人間理解が深まれば深まるほど、こちらには実感が生まれます。

「ああ、この人は、こういう人だったんだ」という実感ですね。

この実感は、何となく相手にも伝わります。

互いにこの実感をもち、深め、そしてそれを互いにわかち合っていく。

そうすると、互いの関係性が深まっていきますよね。

つまり、傾聴はそうしたプロセスによって、互いの人間関係を築いているものなんです。

だから、カウンセリングというのは、一つの人間関係の経験の場なんです。

相談者がこれまで経験したものとは、一味も二味も違った人間関係の経験です。

それは、より暖かく、より安心でき、より理解され、そうした実感の一つ一つが力に変わる人間関係です。

裏切られた人でも、もう一度、人を信じてみようって思える。

完全に自信喪失した人でも、もう一度、自分を信じてみようって思える。

挫折し、お先真っ暗にしか見えなかった人生でも、もう一度やり直し、もう一度しっかり生きてみようって思える。

そういう人間関係の経験の場。

それがカウンセリングなんです。

だから、カウンセラーの方には、相手を治そうとか、良くしようとか、そういう発想そのものがありません。

ただただ、相手を理解したい。

相手の大切なことを大切にわかち合いたい。

そのために、お話を聞かせて頂きたい。

そういう思いがあるだけであり、あるのはその姿勢のみです。

これが傾聴の本質です。

この本質を大切にするのが傾聴のスキルということなんです。

私たちは、自分のことを深く理解されたとき、心から嬉しいって思います。

本当にわかってほしいことをわかってもらえたとき、小さな感動をその胸に覚えるものです。

この感動こそが、私たちの力となり、絶望の淵からも立ち直る力に変わります。

そう、そのために、先ずは傾聴があるわけです。

だから、カウンセリングだけの話しじゃなく、全ての人間関係に傾聴は生きるんだっていえますね。

傾聴を知るっていうことは、その人間関係の可能性に気づくこと。

傾聴を学ぶってていうことは、出逢う人全ての人たちと暖かい経験を重ねていくこと。

私はそんな思いで養成塾を続けています。

傾聴力を高めるとは

傾聴で一番必要なこと、それは「反射神経」です。

目の前の相手の投げかけに、その場でいかに適切に応えるか?

常にこれが問われるからです。

理論や知識は、もちろん必要です。

しかしそれは、必要条件の一つでしかない。

最も大きなウェートを占めるのは、咄嗟(とっさ)の「反射神経」の有無です。

ですから、養成塾ではこの「反射神経」の使い方や磨き方を伝え、繰り返しトレーニングします。

最初はいくら意識してやっても、上手くいきません。

何度やってみても、思うようにはいかないものです。

でも、それでも繰り返しトライします。

実は、ここが一番辛抱のしどころです(笑)

やってもやっても、報われない感じがするからです。

でも、ここを通り抜けなければ、先へは行けないのです。

踏ん張って繰り返しトライし続けていくと、やがてある時、出来たという感覚が掴めます。

また、上手くいかないことが繰り返されますが、再び「出来た」という感覚を得ます。

今度は続けていくうちに、この感覚を得る頻度が増えます。

さらに続けていくうちに、やがて無意識にできるようになっていきます。

つまり、意識しなくても、自然な感じで、傾聴や共感をしっかりとできるようになります。

ケースの見立ても、的確なものがパッと浮かびます。

人間の神経は、ある能力を得ると、直観的な反応を通して、その能力が発揮されます。

パッと思い浮かぶことが、無数の選択肢の中で、最も確かなものだという状態になります。

その領域に達すると、他の人たちには見えないものが見えます。

一番重要なものが、一番最初にパッと捉えられるようになります。

ここまでたどり着くには、やはり繰り返しと継続です。

それも「正しいこと」を、繰り返し、続けること。

物事を習得する秘訣は、実にシンプルで、たったこれだけです。

日常のコミュニケーションも、反射神経を使って行っているはずです。

その神経をさらに鋭く、深く、繊細に駆使する。

それがカウンセリング(傾聴)の「反射神経」です。

つまり傾聴スキルをレベルアップすることは、そのまま日常の人間関係を一変させる可能性があるんです。

私自身、このスキルのレベルアップに取り組み続け、人間関係の幅と中身が大きく変わりました。

より様々な価値観の人と、必要があれば深く関わり、人によって一番最適な距離感も掴めるようになりました。

これは、日常生活だけでなく、仕事をしていく上で、ものすごく重宝します。

短い時間でもしっかりとコミュニケーションが取れるため、一度会っただけなのに、その後、仕事を頼まれたりします。

傾聴スキルというのは、別な言い方をすると、信頼関係を瞬時に築く技術といえるかもしれません。

傾聴力を磨くトレーニング

相手の話を正確に聞く。

相手の言いたいことや経験の世界を的確に深く理解する。

そして相手から「その通り」という反応が思わず起きる「応答」で応えていく。

基本はこれだけなんです。

この基本に深さや奥行き、幅などが付加されます。

これだけで、かなりの事が出来ます。

そして、重要なことは、この理屈を知識として知っているということではありません。

実際にクライエントを目の前にしたとき、十分に実践できているか?が重要です。

「何を知っているか」ではなく「実際に何をしてしまっているか」から出発する。

わが師、吉田哲から教えられたことです。

そう考えると、録音記録を残し、文章(逐語)記録を起こし、その両方を突き合わせてカウンセラーの動きを検討する。

これが一番「何をしているか」「何をしてしまっているか」を厳密に振り返ることになるはずです。

そう、私がよく言っていること。

「記憶」ではなく「記録」で振り返る・・ですね。

つまり、考え方は至ってシンプル。

難しい知識や理論もほとんど必要ない。

養成塾の授業でも、専門用語をほとんど使わないのも、理屈や考え方はシンプルだからです。

難しいのは、それをどうやってできるか?です。

実際にやっていることを、いかにレベルアップできるか?です。

そこで注目する要素が「反射神経」だということになります。

相手の話をどう聞くか?聞けるか?

どこまで理解できるか?

どうやって応じる(応答する)か?

これらを瞬時にやるわけです。

その時に働かせる「反射神経」を磨くことで、カウンセリングスキルは向上していくといえます。

シンプルでしょ?

あとは、どうやって聞いて、理解して、応えていくか?

ここが皆さんわからないので、迷走してしまうようです。

理屈はわかるけど、いざ、自分がやるとなると、皆目わからなくなるようです。

そこで、他の心理療法やメソッドに行く。

心の交流と血の通った対話である心理面接から徐々に離れていってしまうことになります。

ロジャーズが絶対だとはいいません。

ロジャーズのやり方には、当然、限界もあります。

しかし、本当にその「限界」にぶつかったのでしょうか?

私は今も、自分のカウンセリングの録音を聴き返します。

すると、毎回小さな発見があるんです。

その発見を養成塾の授業でお伝えし続けています。

ですから、開塾当時の授業と、今の授業とでは、ベースは同じでも、その内容はかなり進化してきています。

養成塾に来られる方は、ご自分の臨床の悩みを率直にお話してくださいます。

本当に悩み、本当に苦しみ、ここへ来ました。

そうお話をされます。

いろいろな方が来られます。

臨床心理士や産業カウンセラー、キャリアカウンセラー、コーチングのコーチ、看護師、各種セラピストの方々など・・・

特に資格を既に持っている方が多いですね。

それは何を意味するのでしょうか?

そういう方の「問い」に、私は出来る限り真っ直ぐに向き合っていきたいのです。

真正面からお応えすることで、その方の悩みや疑問を解消したいのです。

これからも養成塾は、このスタンスを変えません。

傾聴力を生かせる仕事

2010年に「臨床カウンセラー養成塾」を立ち上げて、これまで「傾聴スキルセミナー」をずっと続けてきました。

以前は「オープンセミナー」といってましたが、やはり「傾聴」というテーマが一番好評です。

この7年の間に、実にいろいろな職種?の方がこの養成塾に学びに来てくれました。

例えば・・・・・

心理カウンセラー・産業カウンセラー・キャリアカウンセラー・臨床心理士・スクールカウンセラー・離婚カウンセラー。

アロマテラピスト・レイキヒーラー・スピリチュアルカウンセラー・ヒプノセラピスト・アートセラピスト・恋愛コンサルタント・美容師。

企業研修講師・介護福祉士・看護師・教職員・学習塾講師・ケースワーカー・コーチングコーチ・傾聴ボランティア・占い師。

絵本セラピスト・NLPプラクティショナルマスター・営業職部長・フィナンシャルプランナー・ヨガインストラクターetc

こんなに様々な職種の人たちが、傾聴セミナーに学びに来られました。

では、この人たちに共通することって何だと思いますか?

それは「人間相手の仕事」をしているということです。

もしくは、人間関係を真剣の捉えているということです。

人間相手ですから、そこには「対話」が生まれます。

そして「相談事」に関する対話がなされます。

この人たちに自分の問題を解決してほしい。

あるいは、今よりもっと人生を良くしていきたい。

そういうテーマをもってくる方との対話ですね。 

この対話を、相談にきた人にとって
満足のいくもの、生きたものにするために必要なこと。

それが「傾聴」だということだと思うんです。

簡単に書くと、相談内容をしっかりと聞く。

いえ、相手の話していることを、出来る限り正確に聞く(インプットする)。

そうしないと、解決に向けたステップをしっかりと踏めないですからね。

そのために、傾聴をしっかりできるようにしたい。

つまり、相手の話をもっと正確に聞けるように、インプットできるようになりたい。

そういうニーズがあって、養成塾に来られているわけです。

つまり、相談にきた人のお役に少しでも立ちたい。

こういう切なる思いが根本にあるわけですね。

この傾聴というテーマは、実は、皆さんが思っている以上に、とても奥が深いものです。

そして、皆さんが思っている以上に、大いなる可能性をも秘めたものです。

養成塾ではそのことを「身をもって」経験して頂き、実感を深めて頂いているんです。

では、傾聴とは何でしょう?

相手の話を正確に聞く。

言葉にすると、こんな簡単な言葉です。

でも、それをやろうとすると、ほとんどの人が、途端に迷路にはまります。

私も数え切れない迷路にはまってきました(笑)

そうやって、一つ、また一つと迷路をクリアしてきました。

養成塾の授業では、実際の対話の記録を教材として用います。

この話に対し、この投げかけに対し、どんな一言を返すのが良いのか?

時にはたった一言を考えるのに2時間以上かける時もあります。

あるいは、5分のロールプレイを振り返るのに、3時間近くかかることもあります。

でも、それほどに奥が深いのが、人と人とが織り成す対話です。

私はこの仕事を始めてから、気がついたことが一つあります。

それは、人の言葉って、どんな一言であっても、無駄なもの、無意味なものなんて無いんだってことです。 

たった一言を取り上げて、ああでもない、こうでもないってやってきました。

その結果見えてきたことが、人が口にする言葉には、無駄なものも、無意味なものもない。

そう断言できるってことでした。

私たちは、何か伝えたいことがあるから「話をする」はずです。

何かわかってほしいことがあるから、何らかの態度や言葉を発します。

だから、それをしっかり受けようとする側。 

つまり聞く側は、相手の伝えたいことをまずは聞き取る。

相手が伝えたいとおりに受け取り、わかってほしい通りに理解する。

こうすれば意志疎通は成立です。

傾聴は、そこを徹底的に突き詰めていくものです。

だから、傾聴できたかどうかの答えは

「相手の話したことをどこまで正確に聞けたか?」

ということになりますよね?

ここを丁寧にできるようになれば、人間関係が変わってきます。

カウンセリングだって、しっかり出来るようになります。

そのための学習をすることは、学習する人間の「成長」にもつながります。

傾聴を本当の意味で身につけようと思ったら、自分を変えるという作業がどうしても必要です。

自分を成長させるという努力とセットになって、始めて傾聴のスキルもアップします。

これが、傾聴を学ぶことの「醍醐味」です。

ここに気づくと、学ぶのが楽しくなります。

だって、傾聴を学べば学ぶほど、自分自身も変わって(成長して)いくわけですから。

また、傾聴力がつけば、人間関係の構築力もアップします。 

それは、あらゆる仕事の成果を変えるものです。

相談業務をしている人なら、その成果も格段に変わります。

傾聴スキルセミナーが、ずっと参加者が絶えないのは、おそらくこうした背景があるからだと思います。

一つのスキルを、本当に意味でマスターしたり、アップさせたりする時に必要なこと。

それは、その人自身の人間的な成長です。

そこを変えないでテクニックとしてだけ出来るようになろうとしても、無理があります。

スキルアップは、人間的な成長とセット。 

傾聴スキルも、それは例外ではありません。

出来ないことを出来るようにするには、
自分の人間的要素の変化が必要になるんですね。 

傾聴力がある聞き方、その具体例

傾聴できないと訴える人。

その訴えのほとんどが、同じものです。

それは「言葉をどう返していいかわからない」というもの。

カウンセリングや相談セッションで、相談者(クライエント)の話を聞きます。

相談者が話終わった瞬間。

こちらには、何らかの「リアクション」が必要になります。

ただ黙っているだけとか、うなずくだけでは不十分。

「そうですか」「そうなんですね」でも、とても物足りない。

話した人間にしてみれば、「ん?」となります。

なぜなら、うなずくだけとか「そうなんですね」だけでは、話した人間は、自分の話が伝わったかどうかがわからないからです。

「そうなんですね」の「そう」って、何を指しているのだろう?

何について、カウンセラーは「わかった」のだろう?

私の話を聞いて、この人はどう感じたのだろう?

それが話した方からすると、わからないので不安になるのです。

そこで、カウンセラーには、相手の話を聞くたびに、何らかのしっかりしたリアクションが必要になります。

では、しっかりとしたリアクションとは何でしょう?

それは、やはり言葉です。

それも「そうなんですね」「辛かったですね」といったものではありません。

もっと具体的に、もっと繊細に、もっと心のこもったものにする必要があります。

相手の話を聞き、カウンセラーはどう感じたのか。

その話をどう理解できたのか。

それを相手に投げ返すわけです。

もちろん、それは「オウム返し」ではありません。

「私はこう理解しました」「こう感じました」というのは、聞いた人間の言葉で伝えて、初めてリアルに伝わります。

つまり、クライエントの話をどう理解したかをカウンセラーの言葉に置き換えて伝えるわけです。

この説明では抽象的なので、以下、具体例を見てください。

クライエント「~○○で、腹が立ってしまったんです」

カウンセラー「つい、腹立たしくなった」

クライエント「そうですね・・なんでそんな言われ方を・・と・・」

カウンセラー「もっと言い方を考えて欲しかった」

クライエント「そうです。私の言うことに聞く耳をもたないところがあって」

カウンセラー「やっぱり・・自分の言うことを、もっと聞いてほしいと・・」

クライエント「・・思いますね。聞いてほしいという思いはあります。
向こうは向こうで、そう思ってるかもしれないですけど、一方的にものを言われてしまうし、
こちらもなんか、意地になってしまうところもあって・・・」

カウンセラー「もしかしたら、お互いに”頑な”なところがあるのかもしれない」

クライエント「う~ん、それはあるかもしれません。いろいろ積み重なってきてるし・・」

どうでしょう。

「オウム返し」は一つもありません。

むしろ、カウンセラーが自分の言葉に置き換えて伝え返しています。

そうすることで、カウンセラーがどう感じ、どう理解したのか。

それがリアルに伝わります。

そして、それだけではなく、クライエントの「内面洞察」も進みます。

ところが、皆さん、これがなかなか出来ないと言います。

こんな言葉が、なかなか出てきません・・というのです。

では、どうしてこうした具体的な言葉にできないのでしょう。

なぜ、カウンセラーは自分の言葉に「適切に」置き換えることが難しいのでしょう。

答えは「的確な理解」が出来ていないからなんですね。

しっかりと自分なりの理解が出来なければ、そもそも、自分の言葉に置き換えようがありません。

では、しっかりと「的確に」理解する「コツ」みたいなものはあるのでしょうか?

実はあるんです。

しっかりと理解し、しっかりとした言葉で応じる。

そのための「コツ」はあります。

それは、相手の話を次の観点で聞けばいいのです。

「相手が一番言いたかったことは何か?」

常にこの観点に立って話を聞いてください。

相手はこの話を通して、こちらに何を伝えたいのだろう。

この言い方、この言葉、この表現を選んだのはなぜだろう。

今、この話をしていることには、どんな意味があるのだろう。

こうした観点から相手の話を聞き、理解に努めます。

上記の会話例を、もう一度、この観点から見直してみてください。

カウンセラーがクライエントの言いたかったこと、伝えたかったことを理解し、その理解を自分の言葉に置き換えて伝えているのがわかるはずです。

そういう観点に立てば、言葉は出てきますし、例示した会話も、何も難しいやり取りではないことがわかります。

ただ・・・・・皆さん、話を聞いているうちに、この観点が飛んでしまうんです。

「一番言いたいことは・・」と思って聞いていたとしても、途中から、話の流れや一つひとつの内容・言葉に注意を持っていかれてしまうんです。

だから「話の内容」や「相手の言葉」を繰り返すしかなくなるんです。

しっかりとした自分の理解をもとに言葉を組み立てられない。

理解がないから、聞いた言葉を並べて返すしかなくなるんです。

もちろん、相手の言葉、その一つ一つは、しっかり正確にインプットする必要はあります。

そうでなくては、そもそも的確な理解が持てないからです。

ですが、理解を前提にして一つ一つの言葉を聞くのと、ただおうむ返しするために聞くのとでは、聞く姿勢が全然違います。

重要なので、もう一度繰り返します。

この話を通して「相手が一番言いたかったこと」は何か?

常にこの観点を失わずに話を最後まで聞いてみてください。

今までになかった「理解」が生まれるはずです。

そして、その理解によって、今まで浮かばなかった「応答」が自然に浮かんでくるはずです。

今までは言葉をどう返していいかわからなかったかもしれません。

でも、これからは、返す言葉が浮かんできます。

何度も意識してやっていけば、出てくる言葉も洗練されてきます。

それが、カウンセリングのスキルの習熟度を測るといえるでしょう。 

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心理カウンセラー・臨床カウンセラー養成塾 塾長 鈴木雅幸(コーチ・企業研修講師)のプロフィール

台湾でも出版された「感情は5秒で整えられる(プレジデント社)」の著者で、心理カウンセラーとして6000件以上(2020年4月現在)のカウンセリングを実施。
5年間にわたりスクールカウンセラーとして教育現場の問題解決にあたり、現在も個別に教育相談を受ける。
大手一部上場企業を始めとした社員研修の講師として10年以上登壇し、臨床カウンセラー養成塾を10年以上運営。
コーチとしても様々な目標達成に携わる。
 詳しいプロフィールはこちら

著書「感情は5秒で整えられる(プレジデント社)」