心理カウンセラーとクライエントとの相性ってあるの?

心理カウンセラーとクライエントとの間には相性という要素もある?

カウンセリングにおいて、心理カウンセラーとクライエントとの相性というものはあるのでしょうか。

これは誤解している人が少なくないと思いますが、非常に大事なことです。

現場でカウンセリングを続けてきた臨床経験から言えることを心理カウンセラーが解説します。

カウンセリングに相性を持ち込むのは間違い

「カウンセラーとの相性ってありますか?」

これまでに何度か頂いた質問です。

確かに、カウンセリングに関する情報ページやカウンセラー自身が書いた記事などにも「相性」という言葉が使われています。

カウンセラーとの相性の問題もあるので、それを検討した上でカウンセリングを受けてほしいというものです。

私はこの質問に、はっきりとこうお答えしました。

「カウンセリングに相性を持ち込むのは間違いです」

クライエントの方がそうおっしゃるのならともかく、カウンセラー自ら「相性が・・」というのは、いかがなものかと思います。

カウンセリングが上手くいかない。

クライエントとの信頼関係(ラポール)が築けない。

もしそれを「相性が悪い、合わない」ということで片づけているとしたら、「プロ」として、ちょっと考えて頂きたいところです。

セラピストそして、プロとして取り組むならば「相性」などといったレベルでやって頂きたくないのです。

クライエントの抱えている問題や状態によって、そのケースが「難しい」ということはあります。

しかし、それを相性が悪いから上手くできないというのは、カウンセラー側の言い訳です。

そもそも、ロジャーズや名だたる臨床家は「相性」などという概念を持ち込んではいません。

そしてそんなことは考えなくても当たり前の話です。

どこの習い事の世界に、生徒との相性が悪いから指導が上手くいかないと嘆く指導者がいるでしょうか?

もしいたら、それは指導者としての言い訳にすぎません。

また、そんなレベルの話なら、そもそも指導でも教育でもない。

カウンセラーに傷つけられた人たち

相性などというレベルを超えたところで、クライエントと関係を築く。

相性が立ち入る隙(すき)のないしっかりした対応で、カウンセリングを行う。

そのために訓練や研修を受け、技量を磨き、自らの姿勢やスタンスを高めていくのです。

夫婦や男女の仲でやっているわけではないですよね。

プロとしてお金をもらって「セラピー」として行うのがカウンセリングです。

そこに「相性」などという要素が入り込む余地などないはずです。

しかしながら、「クライエントとの相性もありますから」と書いているカウンセラー(と名乗る人間)が多い。

そのことに今更ながらながら驚きます。

なぜ、ここまではっきりと書くかというと、それには理由があります。

そういう安易なレベルでカウンセリングをされた人が、傷ついたり失望したりと、そういう話を何度も聞いたからです。

カウンセラーに延々と説教されたとか、自分の価値観を押し付けられたとか・・・

挙句の果てに、あなたとはそもそも相性が合わないと言われた人もいます。

そんな風に言われて深き傷つき、失望した人の話を何度も聞くたびに、開いた口がふさがりませんでした。

あまりにも安易に、独善的にカウンセリング(と称すること)をやっているんですね。

カウンセラーは必要十分なトレーニングを受けることだけ考えましょう

先ず、カウンセラーとしてカウンセリングを行うのなら、きちんとしたトレーニングを受けてください。

教育分析、応答訓練、ロールプレイ、逐語検討、グループ経験などを何年も続けることです。

そうやってカウンセラーとしての土台を築くことを先ず先にやって頂きたいと思います。

カウンセラーは何も、聖人君子のような立派な人間である必要はありません。

ですが、安易なやり方で人を傷つけるようなことはしてはならないでしょう。

ぜめて、安易にならず、クライエントを傷つけることのないカウンセリングが出来る素地をもってください。

そのための土台を築くことが一番最初に何年もかけて取り組むことです。

カウンセリングはクライエントとの距離感が重要

人間関係では、互いの距離感がその関係性を決めます。

カウンセリングでも、互いの距離感がとても重要になってきます。

しかし、この距離感は近過ぎても遠過ぎてもいけません。

どちらに偏っても、カウンセリングが失敗するからです。

カウンセリングで経験する互いの距離感、つまりクライエントとカウンセラーとの距離感は、他の人間関係とは少し違うところがあります。

基本的には他の人間関係と共通する部分がたくさんあります。

その中である部分はとても距離が近くなるのです。

例えば、家族や親友にも話したことのないこと、話すことのできないことを打ち明けることがあります。

この場合、クライエントとカウンセラーとの距離感は、近いものになります。

その部分においては、家族よりもパートナーよりも親友よりも近いものです。

カウンセリングは独特の人間関係を保つ

一般の人間関係では、距離が近い分、お互いが親密になります。

ところが、カウンセリングでは距離は近いですが、親密さとは違う関係性になります。

近い距離ではあるのですが、それ以上は近くならないという一定の距離感を厳密に保ちます。

この距離が不適切なほど近いと、転移や逆転移につながります。

ですから、カウンセラーはこの距離感を常に維持し、守ることが必要です。

そして、近いけれども一定の距離感が常に保たれた関係性だからこそ、深い自己洞察とその援助が可能となります。

これを別な言い方で言えば「信頼関係」といえるでしょう。

逆に今度はその距離感が遠すぎると、互いの関係性は他人行儀の形式的なものの域を出ません。

話も噛み合わなかったり、動きのない(無意味な)沈黙が生まれたり、不要な緊張に満ちた面接に終始します。

遠過ぎても、近過ぎてもダメなのです。

しっかりとしたカウンセリングでは、この関係性が必要な距離の近さを維持しながら進みます。

これを可能にするのは、カウンセラーの姿勢と力量によるところが大きいといえます。

つまり、カウンセラーはそうした人間関係の距離感を「心得ている」ことが必要になります。

そのためにカウンセラーには、様々なトレーニング経験と、日常生活の人間関係の結び方が大事になります。

トレーニングでいえば、傾聴トレーニング、応答訓練、教育分析、エンカウンターグループ、逐語検討など。

こうしたトレーニングで、実際に適切で効果的な関係性の距離感を「経験すること」が重要です。

また、日常の人間関係でも同様です。

夫婦や恋人も、互いの距離感がその関係性からして近過ぎても遠過ぎても上手くいかなくなります。

近過ぎても依存関係になりやすいですし、遠過ぎても他人行儀な空虚な関係になります。

カウンセリングはクライエントが直面した問題を解決するための共同作業をする人間関係。

問題解決をしっかりと協働するために必要な距離感(信頼関係)があるのです。

カウンセラーがそうした人間関係を知識として理解するだけでなく、体験的に、感覚的に実感していることが大切です。

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